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胃がん 病態

胃がん病態

で、免疫増強効果があることが判明しました。肺がんや大腸がんの術後において、フルオロウラシル(抗がん剤の1つ)との併用で延命効果が得られたとの報告がありますが、臨床効果は確立されていません。 [効果]上記のとおりで、一部のがんで有効性が認められています。 [副作用]一部のBRM療法で発熱や白血球増多が認められますが、重篤な副作用は報告されていません。  [問題点]特定の免疫担当細胞にのみ作用するわけではないので、作用機序が必ずしも明確でありません。作用機序の科学的な解明や、評価法の見直しが必要と考えられます。6.抗体療法抗体とは、抗原に対して特異的に結合できるタンパク質で免疫グロブリンと呼ばれ、B細胞が産生します。多種多様の抗原に対して、特異的な抗体が存在します。ある抗原に対して特異的な単一の抗体を、モノクローナル抗体と呼びます。近年、モノクローナル抗体を作製する方法が確立され、この技術は医学や生物学の分野で多大な貢献をもたらしました。がんに特異的な抗原に対するモノクローナル抗体なども多数つくられ、がんの研究、治療に広く用いられてきています。 抗体は一般に、補体(抗体の反応を補って、殺菌や溶血反応を起こす血清中の因子)を介して抗体が結合した細胞や細菌等を破壊したり、マクロファージやキラー細胞による細胞の破壊を助けるなどの働きがあります。モノクローナル抗体は、ある特定のがん細胞にだけそうした作用を及ぼすわけです。また、がん細胞のモノクローナル抗体を用いた治療としては、増殖を抑える働きのあるモノクローナル抗体も存在します。 がん細胞に特異的なモノクローナル抗体に細胞毒、抗がん剤あるいはアイソトープを結合させ、がん細胞を殺してしまおうという治療(ミサイル療法)が試みられています。また、ある種の白血病や乳がんに対する抗体療法も行われています。さらにがん組織にがん細胞を殺す作用のあるT細胞やNK細胞を集結させるため、T細胞やNK細胞とがん細胞の両方に対する抗体(双特異性抗体)なども開発されています。 [効果]造血系がんである白血病に対し、細胞表面抗原に対する抗体療法が行われています。その中の報告で、成人T細胞白血病において、IL-2レセプターα鎖に対する抗体療法によって、一部の症例が完全寛解したというものがあります。また、大腸がん細胞由来のがん抗原に対するモノクローナル抗体(17-1A)を用いた、大腸がんおよび膵臓(すいぞう)がんの治療例も報告されています。そして、大腸がん手術後の補助療法として有効であったとの報告もあります。最近、がん遺伝子の1つであるErb-B2に対するモノクローナル抗体を用いた臨床応用がはじまり、注目されています。わが国でも、臨床試験が現在進行中です。 [副作用、問題点]モノクローナル抗体は、全身投与すると肝臓などの臓器に集積し、がん組織への特異的な集積可能性を現時点では否定できないことから、判定は「反対」という結果になっています。6.症状を和らげる効果についての判定もう1つの有効性である、「吐き気や倦怠感など、症状を和らげるための相補代替療法」についての判定はどうでしょうか。こちらもやはり、勧める度合いがもっとも高い「推奨」という判定がされているものは1つもありません。 「容認、場合により推奨」と判定されている治療法の例として、「化学療法による悪心嘔吐に対する鍼灸」、「不安、悪心、リンパ浮腫に対するマッサージ」、「運動療法」が挙げられています。腫瘍ワクチン療法がん細胞にサイトカインや接着分子等の遺伝子を導入し、がん細胞が増殖しないように放射線を照射した後に患者さんの体内に戻す方法です。現在までに悪性黒色腫、腎がん、線維肉腫等で数多く試みられていますが、T細胞のがん内への浸潤、がん細胞特異的免疫担当細胞の誘導あるいは遅延型過敏反応等は確認されているものの、臨床的有用性が確認されたものはまだありません。また、補助刺激分子(T細胞受容体からのシグナルを増強するのを助ける補助分子)の1つであるB7遺伝子を、がん内部に直接接種する遺伝子治療も行われています。これに関してもほぼ同様の結果で、治療効果は確認されていません。  ワクチン療法がん特異的抗原の遺伝子を患者さんの体内(その多くは筋肉細胞内)に接種し、その抗原に対する抗原特異的免疫反応を誘導する試みで、臨床応用が進められています。しかし、現時点ではその臨床的有効性は証明されていません。 また、樹状細胞(参照してください)にがん特異的抗原遺伝子を導入することによって、抗がん活性が高まることが期待されています。動物実験では、腫瘍ワクチン、DNARNA)ワクチンを上回る治療効果が報告されていて、臨床試験が計画されています。 [効果]他の遺伝子治療と同様、これら免疫遺伝子治療の臨床応用も現在第I相試験を終了した段階で、有用性の有無を結論づけるには至っていません。  [副作用]腫瘍ワクチンあるいはDNARNA)ワクチン接種部位に痛みが認められる以外に、重篤な副作用は報告されていません。  [問題点]I相試験から期待されている効果を得ることは難しいと予想されていますが、免疫遺伝子治療は研究の段階で、その治療効果を期待するにはさらなる解析が必要と思われます。また「容認」と判定されている治療としては、「痛みに対する鍼灸痛みに対するマッサージ」があります。   以上が、がんの相補代替療法の有効性と安全性について、研究グループが判定したまとめです。  この論文では、安全性と有効性の評価だけではなく、リスクの程度、使ってはいけない禁忌の状況などについても、具体的に特定しているので、参考にしてください。   なお、総合判定の3番目にあたる「容認」については、正確に理解しておく必要があります。  この判定に分類された治療法は、「効果の可能性があるので承認する」というように「積極的」に認めているわけではありません。決して、有効性が科学的に確認されている、という意味ではないのです。  生命にかかわるような大きな有害作用が現時点で報告されておらず、かどうかの結論はまだ出ていません。5.生体応答調節剤(Biological Response ModifiersBRM)療法BRMは、1980年代になって新しくつくられた言葉です。米国立がん研究所のBRM委員会によれば、BRMとは「腫瘍細胞に対する宿主(患者さん)の生物学的応答を修飾することによって、治療効果をもたらす物質または方法」と定義されています。このBRM療法は患者さんの免疫系をはじめとして、体全体の働きを調節することにより、治療効果を得ようとする治療です。つまり、がんを治そうとする患者さん自身の持つ力を応援し、手助けし、強めるものです。このように、BRMは通常の抗がん剤とは基本的に考え方が異なっています。この治療法は単独で行われるよりも、むしろ免疫能が低下してしまう外科療法や放射線、化学療法等と併用することによって、患者さんの防御能力が低下するのを予防したり、より高めることを目的に行われます。したがって、その効果は従来の化学療法とは異なった観点から評価すべきと考えられています。実際に米国では、他の確立された治療法と併用することによって効果が認められれば、そのBRMは有効であると評価されています。しかしわが国での臨床評価は、今までの化学療法と同じように、BRM単独での抗がん効果で評価されています。より客観的、科学的、倫理的な評価法を確立すべきと考えられます。(1)BCG(ビー・シー・ジー)BRMが注目されるようになったのは、1970年に行われた悪性黒色腫に対するBCG生菌による治療以来のことです。非特異的免疫療法の草分けであり、現在に至っても多くの報告が出されています。膀胱(ぼうこう)がん、悪性黒色腫で有効であったとする報告がありますが、その他の固形がんでは有効例はほとんど認められていません。 (2)OK-432(オーケー-432)ある種の細菌(溶連菌)からつくられたもので、好中球、NK細胞、マクロファージ等を活性化します。わが国で広く用いられてきましたが、現在では胃がん、肺がん、がん性胸腹水、他剤無効の頭頸部(とうけいぶ)がん、甲状腺(こうじょうせん)がん等に用いられています。 (3)PSK(ピー・エス・ケー)担子菌(たんしきん)カワラタケ(サルノコシカケ)の菌糸体より抽出精製した物質(タンパク多糖複合体)です。内服で用いられます。副作用がほとんどない反面、作用は弱いのが特徴です。適応は胃がん(手術例)、治癒切除例の結腸直腸がんへの化学療法との併用に限定されています。 (4)Lentinan(レンチナン)シイタケより抽出されたものです。キラーT細胞、マクロファージ、NK細胞等を誘導、活性化すると考えられています。がん患者さんの悪液質やQOL(クォリティ・オブ・ライフ:生活の質)を改善するという報告がありますが、適応は手術不能または再発胃がんにおけるテガフール(抗がん剤の1つ)との併用に限定されています。 (5)Bestatin(ベスタチン)細菌(放線菌)由来です。適応は成人非リンパ性白血病に対する完全寛解導入後の維持、強化で、化の動脈血管に直接抗がん剤を注入する化学療法の一種を、動注療法といいます。この治療法は局所療法なので、原則として全身に広がったがんには行いません。しかし全身に広がったがんでも、そのうちの一部が特に生命に影響を及ぼすと判断される場合には、その部位に対し動注療法を行うことがあります。この療法を行うためには、目的箇所の栄養動脈にカテーテルを挿入する必要があります。臓器固有の太い動脈がある肝臓や腎臓に対して、動注療法が適用されます。また、上顎(じょうがく)がんなどの頭頸部(とうけいぶ)がん、骨腫瘍、卵巣がん、膀胱(ぼうこう)がん、前立腺がん、膵(すい)がん、さらには進行した乳がん等にもこの動注療法が用いられることがあります。 経口投与は患者さんにとって便利な投与方法ですが、消化管からの吸収量に個人差が大きいため、開発が難しいとされています。また、飲み忘れといったことも起きやすいため、患者さんの十分な理解が必要になります。7.がん治療における薬物療法の目的がん治療の最大の目的は、患者さんの生命を保つことです。場合によっては、がんの増殖を遅らせること、がんによる症状から解放すること、全身状態(QOL:クォリティ・オブ・ライフ:生活の質)の改善等を目的とすることがあります。治療内容は、最善のものが選ばれるようになっています。どんな治療が最善かは、その方の生活信条や生活習慣により異なります。がんの治療は、日々進歩しています。治療方針を決定するため、治療法についての正確な知識が主治医より説明されます。いろいろな治療法が登場していますが、どの治療法にも適応(有効)と限界があり、すべてに有効という完全な治療法はまだありません。1つの治療法では完治が望めない場合には、いくつかの治療法を組み合わせ、それぞれの限界を補いあって治療しようという研究が行われています。このような治療法を、「がんの集学的治療」と呼んでいます。 8.化学療法で治癒可能ながん抗がん剤で完治する可能性のある疾患は、急性白血病、悪性リンパ腫、精巣(睾丸)腫瘍、絨毛(じゅうもう)がん等です。わが国におけるこれらのがんによる死亡者数は、1年間に15,00016,000人です。胃がんや肺がんの年間死亡者数は、それぞれ70,000人と50,000人ですから、それらに比べると比較的まれな疾患ということができます。また、病気の進行を遅らせることができるがんとしては、乳がん、卵巣がん、骨髄腫(こつずいしゅ)、小細胞肺がん、慢性骨髄性白血病、低悪性度リンパ腫等があります。投与したうちの何%かで効果があり症状が和らぐというのが、前立腺がん、甲状腺がん、骨肉腫、頭頸部がん、子宮がん、肺がん、大腸がん、胃がん、胆道がん等です。効果がほとんど期待できず、がんが小さくなりもしないというがんに、脳腫瘍、黒色腫、腎がん、膵がん、肝がん等があります。 ところで、治療を受ける前に抗がん剤が効くか効かないかを予想できれば理想的です。例えば感染症に対する抗生物質では、あらかじめその抗生剤が感染症の原因となっている病原菌に効くかどうかを検査したう


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えで、投与する場合があります。そのようなことが抗がん剤でできないのかという疑問が、当然出てきます。投与する前に行う「抗がん剤感受性テスト(がん細胞と抗がん剤を拠もあるし、安全性を支持する根拠もある


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ので、勧める」ということです。ただし、「推奨」のほうが、「容認、場合によっては推奨」よりもお勧めする程度が強いことを意味しています。具体的な裏づけとしては、ランダム化比較試験が3件以上あり、そのう


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ちの
75%以上の研究で効果が認められるような場合に、この判定がされることになっています。 「容認、場合によっては推奨」は「推奨」よりも弱い判定で、1つ以上のランダム化比較試験があり、そのうちの50%

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超える研究で効果が認められたような場合が当てはまります。「容認」と「反対」は消極的に認める、あるいは反対ということ「容認」には、お勧めするという意味合いはありません。「有効性については、きちんとし


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た根拠はない。けれども、安全性については、重大な危険はない。だから、がん患者がその利用を望むのであれば、あえて否定せずに容認する。つまり認める」という判定です。「反対」は、「効果がない。または、重


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大な危険性がある」ので、利用には反対するという判定です。4.がんの進行、生存についての判定まず、「がんの進行を遅らせ、生存率を高める」ことについての検討はどうでしょうか。ここで「推奨」、つまり


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「勧める」と判定されているものは、1つもありません。意外に思われるかもしれませんが、がんの相補代替療法の中で、がんの進行を防ぐとか、生存率が上がるという効果を、この研究グループが認めて推薦するもの

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は、1つもないということです。
 「容認、場合により推奨」と判定されているのは、「前臨床期の前立腺がんに対するビ


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