胃がん克服
胃がん治療
がん細胞消滅の映像を無料配布
がん手術後の再発防止、転移予防、残存がんの治療のために知っておきましょう
がん患者、その家族が知っておくべきこととは?
がん患者の苦しみやその家族の悩み、そんながんに悩んでいる方たちが知っておくべきこととは?

胃がん 術後 合併症

胃がん術後合併症

胃は食道に続く管腔臓器で通常上部U、中部M、下部Lの3つに分けられる。特に食道につながる部分を噴門、中央を胃体部、胃角部、胃前庭部、十二指腸につながる部分を幽門と呼ぶ。

胃癌は病理学的に殆どが腺癌で、比較的浸潤性の低い高分化型腺癌から悪性度の高い低分化型腺癌、印鑑細胞癌(スキルス癌)に分類される。

早期胃癌とは、癌が粘膜下層までにとどまっているものをいい、一般的にゆっくり進行するが、3年以内に進行癌となる可能性がある。リンパ管は血管より壁が薄いため、癌が浸潤しやすく、リンパ節転移を起こしやすい。早期癌でも表在癌(粘膜癌)のリンパ節転移は3%以下であるのに対し、粘膜下層に浸潤したものは約15%にリンパ節転移が見られる。リンパ節は1群から3群に分類され3群リンパ節転移があればTNM分類での病期IV期で、5年生存率は10%以下となる。肝転移はリンパ節転移に次いで多く、やはり病期IV期となり、予後は非常に悪いことが多いが、広範な切除と化学療法により根治性も期待できる。腹膜転移は、胃癌が胃壁を食い破って、腹腔内にクモの子が散ったように飛び散った状態で、腹腔内臓器の漿膜に生着して増殖する。これは腹膜播種(はしゅ)と呼ばれる。進行すると、腹水が溜まり、腸に狭窄を来し腸閉塞となることがある。しかし手術で切除可能な癌は一般的にはIII期までであり、IV期のものは化学療法に期待するケースが多い。

 症状と診断
胃癌は進行しても無症状の場合も多い。しかし、早期胃癌でもその心窩部痛、出血(下血・吐血)、胃部不快感など胃潰瘍の症状で検査を受け診断される場合もある。進行癌の症状は、食欲不振、胃が重い、体重減少、食べ物つかえ感や貧血などで発見されることもある。年1度の定期的な上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)が最も良いスクリーニング法である。
 検査
胃X線検査、血中ペプシノーゲン値、腫瘍マーカー
胃内視鏡(確診可能な検査)超音波内視鏡、血液検査
腹部超音波検査、CT検査

 治療
1)手術
外科手術が最も有効な治療手段である。手術は根治的(こんちてき)手術と姑息的(こそくてき)手術に分けられる。肉眼的には完全にがんが切除できる場合根治手術を選択し、胃切除、周囲リンパ節切除(郭清)および再建を行う。高度進行癌に対して姑息的手段として食事が可能な状態にするためのバイパス手術が行われる場合があり、これを姑息的手術という。

(1)胃切除術
胃の切除方法は癌の部位、進行度、患者さんの全身状態を検討し選択する。
リンパ節へ転移している可能性が少なく、胃の噴門部にとどまったもので、組織学的にも癌の悪性度が低いものに対し、局所切除の適応がない場合(噴門すなわち食道胃接合部を切除しなければならないとき)、この術式を選択する。腹腔内食道を切断し、癌を含む噴門側約3分の1の胃を切除する。この際、食道断端に残胃を直接吻合すると、術後胃液(塩酸)が逆流し、高度な逆流性食道炎を引き起こすため、当科では食道断端と残胃の間に空腸(有茎空腸)を間置することで、問題を解決している。胃全摘術に匹敵する技術と侵襲があるが、幽門側の胃を残すことにより、胃の消化機能や食物貯留機能を残し、術後ダンピング症状の回避にもつながるため、当科は適応があればこの術式を積極的に選択している。胃酸の分泌をはじめとした胃の役割は胃の上半部分を切除してしまうと消失するという考えやリンパ節郭清によって迷走神経が切れることで、幽門筋の調節ができなくなり胃の出口が閉じたままになると考えで、胃全摘を選択している施設もあるが、当科ではこの術式で残胃の貯蓄機能や胃からの排泄時間が問題になったことはなく、患者さんのQOLは胃全摘より優れていると結論している。食事の一回量若干減るものの、食事の排泄時間が延長されることですぐにお腹がすくという食生活パターンを回避できている。また、空腸を間置することで食道→胃→十二指腸への食事の流れは温存されるため、十二指腸で胆汁や膵液にさらされた食事が空腸へ流入する生理的な消化機構が維持され、十二指腸を食事が通過することによって脂肪吸収が優れていることも特徴である。残胃(幽門側の残した胃)の内視鏡による再発等のチェックは術後に定期的に行っている。

C 幽門側胃切除術
癌の位置が噴門と離れていれば幽門側胃切除を行う。幽門側の胃の約2/3〜4/5程度を切除しする。癌のリンパ節転移が疑われる場合は所属リンパ節とともに切除する。周囲臓器への浸潤があれば可能な限り合併切除する。その際これらを一塊に切除することが癌の手術の重要な技術で、癌組織を周囲組織で包み込むように、癌細胞を残さず落とさず摘出することが術後の再発の防止に直接結びつく。再建方法は2種類で、残胃(噴門側の残した胃)と十二指腸を直接端々吻合する方法(BillrothT法)および十二指腸断端は閉鎖し、残胃と空腸を側々吻合する方法(BillrothU法)がある。前者は幽門側胃切除で通常行われる再建方法で、後者は特に癌が十二指腸へ浸潤している場合や十二指腸付近での再発が強く疑われる場合に選択する。癌が幽門から十分離れて存在する場合は幽門保存胃切除術の選択があるが、郭清度重視の観点から当科は選択していない。

D 胃全摘術
癌が噴門側にある場合、または噴門近くまで広範に浸潤している場合は胃全摘術を選択する。リンパ節転移が疑われれば所属リンパ節とともに切除する。リンパ節の郭清範囲は1群から3群(後述)までで必要に応じ拡大も縮小も可能である。脾門部リンパ節転移が疑われる際は脾合併切除、膵体尾部への癌の浸潤が疑われる場合は膵体尾部・脾合併切除、横行結腸への浸潤があれば横行結腸部分合併切除、肝外側区域への浸潤があれば外側区域合併切除を行う。肝転移に対しては単発もしくは片葉に限局したものであれば積極的に切除またはラジオ波焼灼を行っている。

当科ではRoux-Y(ルーワイ)式再建法を選択している。これはトライツ靱帯より約40cmの空腸を切離して挙上し、食道に吻合するものであるが、術後合併症に関して最も単純で安全な方法として採用している。(空腸間置よりダンピング症状や吸収不良は発生しやすいといわれるが、吻合が1カ所少なく縫合不全を来しにくい)

(2)リンパ節郭清と周辺臓器の合併切除
癌の深達度によりリンパ節転移が増える。早期胃癌は1群リンパ節までの転移だけにとどまることが多いが、進行癌では2群、3群のリンパ節まで転移している可能性が高い。2群リンパ節は転移頻度も高いが、郭清効果も高いため、2群リンパ節まで切除する方法をD2郭清と呼び、これを行う手術が標準手術となっている。3群リンパ節の郭清効果の評価は未だ結果待ちだが、当科では必要に応じ積極的に行っている。

胃体部より上方の癌の2群リンパ節は、脾門部リンパ節や膵尾部に沿ったリンパ節があり、前述のように胃とともに膵尾部と脾臓を合併切除することもしばしば行われる。膵は切離面を十分止血し膵管を結紮し、可能な限り断端を閉じ、さらにフィブリン製剤を噴霧し膵液が漏れないように注意するが、それでも膵の切除断端から膵液が漏れ(膵液漏)たり、感染をおこして膿瘍を形成することがある。従って、癌の膵への直接浸潤や脾門部リンパ節転移がなければこれを合併切除する術式は避けるようにしている。脾臓は小児期の免疫機能に重要な臓器であるが、成人後はその機能は主に古くなった血小板を壊す機能に限られる。そのため脾摘後には一時的に血小板数が上昇するが、肝・骨髄等が代償し血小板数は徐々に減少してくる。逆に、進行癌では脾は腫瘍に対する免疫力を抑制する方向に働いているとの報告があり、胃全摘の場合、胃がん術後合併症脾は合併切除するほうがよいという知見もある。先に述べたように、肝、横行結腸などを合併切除することもある。このほか高度進行胃癌で癌が膵頭部や十二指腸下行部まで浸潤している場合、根治性を高めるために胃・膵頭十二指腸切除術という術式を選択するが、これは患者さんへの侵襲が大きいため慎重に検討される。
胃がん術後合併症
(3)手術のリスクと合併症
手術自体が原因で亡くなる確率は胃全摘でおよそ1%、幽門側胃切除で0.2%といわれているが、10年間の統計では胃癌根治術全体で0.17%と合併症が非常に低いことが当科の特徴である。また、患者さんの全身状態(糖尿病、心疾患、麻痺、高齢など)胃がん術後合併症により手術の危険性は高くなるため、手術や麻酔の危険性と後遺症も検討しながら慎重に治療方法を選択する。その際、患者さんと家族の納得と同意が得られることが最優先であるので、どの治療法が最適でどういう結果が最も予想されるのかを主治医・担当医が説明する。胃がん術後合併症

術式によっても異なるが、胃癌の術後合併症として最も多いのは、膵周囲リンパ節郭清にともなう膵液瘻(膵の分泌液が漏れている状態)で、一時的ながら感染を伴うと熱発したり膿瘍形成をともなったり、重篤な合併症を引き起こしうるのでドレナージ(術中に腹腔内にドレーンという管を挿入しておく)が肝心である。胃がん術後合併症また必要に応じ洗浄を行ったり、CT検査で膿瘍形成がれば超音波ガイドにさらにドレーンを追加してドレナージを行う。膵液漏は膵尾部を切除した場合では19%、膵切除しない場合でも膵体尾部周囲リンパ節郭清がおこなわれると約5%に発生した。胃がん術後合併症

次に多い合併症として、消化管をつないだ部分が漏れる縫合不全である。この合併症は現在全体の約1%しかないが、大きな縫合不全(major leakage)になると、手術後の死亡に最も結びつきやすく、これも術後の十分な観察が重要である。
胃がん術後合併症
その他、腹壁の感染、肺炎、出血、腸閉塞などの合併症が1〜5%程度にみられる。

(4)胃切除後のダンピング症候群
無胃症状(後期ダンピング症候群):胃全摘または胃切除後の大きな変化は食生活である。食餌の相当量を貯留停滞させ、一定時間蓄えた後、徐々に十二指腸に排出するという胃袋本来の役割が損なわれた結果、食物を早く食べると食餌が腸へ直行するため苦しくなり、同時に早くお腹がすくようになる。食物が食後殆ど直接小腸へ流れて行き、消化吸収されるので、血糖値が急激に上昇し、それに反応して、血糖値を下げるホルモンであるインシュリンが大量に分泌された結果、血糖値がどんどん下がり低血糖状態を引き起こす。すなわち、食後2〜3時間すると突然脱力感、冷汗、めまい、ひどい場合は意識消失を来す。胃がん術後合併症

早期ダンピング症候群:まれに、食事直後から30分以内に発現する発汗、動悸、眠気、脱力感、めまい、腹痛、腹鳴、顔面紅潮や蒼白、下痢などがおこることがある。これは主として、糖分の濃い食物がそのまま腸に流れ込み、その浸透圧を低下させるために、腸液が大量に分泌された結果起こってくる症状である。胃がん術後合併症

その他の合併症:術後、鉄分やカルシウムの吸収が悪くなり、貧血を来したり、閉経後の女性では骨粗しょう症を来しやすいと言われる。

(5)術後の食生活
早期ダンピング症状を最もおこしやすいのは、ぜんざいのような甘い流動性の物で、摂取するスピードにも関係がある。食事の時はできるだけ水分の摂取を控え、食後1時間くらいしてから水分を取るのがよい。また、脂肪分の多い食餌も症状を起こしやすい。

後期ダンピングは低血糖により起こるため、糖分を多く含んだ食物の摂取を少なめにし、さらに食後2時間くらい経ってから何か食べれば予防できる。

また、吻合部は蠕動運動が損なわれているので、食事のスピードが速いと食物がそこにつまり、吐いて苦しい思いをすることがあるため、ゆっくり食べることを心がけることが肝要で

2)内視鏡治療(EMR)

当科では、早期胃癌のうち以下の5つの条件を満たせば、内視治療の適応としている。


当科で積極的に用いている方法は、内視鏡(胃カメラ)を病変部まで挿入し、病巣粘膜下にインジゴカルミン加生理食塩水を注入し、病変の粘膜を浮き上がらせ、内視鏡先端に装着した透明のキャップを利用して病変部を吸引し、キャップ内に入った病変粘膜をスネアと呼ばれる輪状の針金で焼き切る方法である。無麻酔で20〜30分で終了し、大きな病変でも、数切片に分けて切除することも可能である。切除された病変を組織学的に検討し、脈管と粘膜下層への浸潤がなく、完全に切除していることを顕微鏡的に確認できれば、リンパ節転移と癌遺残の可能性がきわめて低いと言えるため、EMR治療で完了するということになるが、病理学的に遺断端に癌遺残がないことが確認された症例の1.5%に再発が見られることからも、切除後も内視鏡による慎重な経過観察を続ける必要があると考える。もし、リンパ節転移や癌遺残が疑われれば、積極的に開腹を行って根治手術を追加することが重要である。

最近開発されたITナイフという器具を用いて切除する方法も検討されている。

また、内視鏡治療として、内視鏡下粘膜切除以外に内視鏡下レーザー治療、内視鏡下アルゴン焼灼治療(APC)などがある。

3)化学療法(抗癌剤治療)

(1)根治手術不能の場合


(2)再発予防のための場合(補助化学療法)

患者さんの承諾が受けられれば、慶應義塾大学外科癌化学療法胃班6次研究のプロトコルに沿って化学療法を行うが、それ以外で当科が標準的に使用する薬剤として、テガフール・ギメスタット・オタスタットカリウム(TS-1)を内服させることが多い。またその組み合わせとして、シスプラチン(CDDP)やイリノテカン(CPT-11)を適応に沿って使用している。

(3)副作用

投与された抗癌剤は正常細胞にも同時に作用するため、副作用が引き起こされる。嘔気、嘔吐、口内炎、下痢、脱毛が見られたり、骨髄に作用して、骨髄での白血球産生が抑制され白血球減少を来すことがある。それ以外に心機能障害や肝機能障害も起こり得る。消化器症状に対しては制吐剤の使用や肝庇護剤の投与を行い、白血球減少に対してG-CSFを投与している。


フコダインの無料資料
がんの専門医も注目したフコイダン、フコイダン効果とがんとの関係はこちら
フコイダンならこのページ
まだ、低分子フコイダンの嘘にまどわされていませんか?高分子フコイダンは効果がはっきりわかります
がん細胞消滅の映像を無料配布
がん手術後の再発防止、転移予防、残存がんの治療のために知っておきましょう
がん患者、その家族が知っておくべきこととは?
がん患者の苦しみやその家族の悩み、そんながんに悩んでいる方たちが知っておくべきこととは?

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。